発展場の新ジャンル「ゲイオンセン」
- 2025年1月21日更新
バンコクのゲイサウナ(発展場)に新しい波が来ている。バンコクでは何年も前からオンセン(日本のスーパー銭湯的存在。必ずしも温泉ではない)がブームだが、近年はゲイ向けに特化したオンセンが続々とオープンしている。
皮切りとなったのはChakran。屋上に温水プールと木椅子に座って利用できる洗体場を設置し「Ikuze! Onsen」と名付けて話題となった。その後、Sauna Mania、Krubb Bangkok、BKPなど湯を張った浴槽を備えたゲイサウナは増えていき、ついにゲイ専用のオンセンまで誕生した。
ゲイ向けオンセンの特徴としては、当然のごとく男性専用で、大きな浴槽やスチームサウナといった温浴エリア、マッサージチェアなどを置いたリラクゼーションスペース、軽食・ドリンクを供するカフェ(ラウンジ)などがある。館内では日本スタイルの浴衣で過ごす。
一般向けのオンセンに引けを取らない充実した施設からは何とも健全な印象を受けるが、そこはゲイ向け、浴場にそれとなく死角があってハッテンしやすい造りになっていたり、館内には休憩用としてマットレスが敷かれた個室があったりと、発展場としての機能もちゃんと用意されている。
若い世代に人気
「陰(淫)」のイメージが強いゲイサウナと比較し、ゲイオンセンは「陽」とも言える。その敷居の低さからか、ゲイオンセンは圧倒的に若い世代に人気だ。実際にいくつかの施設に足を踏み入れてみたところ、客層の9割は20代〜30代だった。日本で浴場付きの発展場というと「○○会館」といった、どちらかというと年齢層の高いイメージがあるが、バンコクでは逆だ。ただし新しく誕生したジャンルゆえ、まず情報感度の高い若者たちが集まりだした段階で、今後、客層の平均年齢が上がる可能性は充分にある。ちなみに施設側は年齢制限は設けていない。
既存ゲイサウナとの住み分け
ガッツリやりたい、何本でも欲しい、俺はセックスマシーン、そういう向きは従来のゲイサウナのほうが向いている。しかしゲイオンセンは、明るい場所で互いの裸姿を確認したり、湯船やスチームサウナで駆け引きしたり、ときには衆目のなか乳繰り合ったり、とまた違ったハッテンの醍醐味を味わえる場所だ。温泉ついでにハッテン、ハッテンついでに温泉、それも堂々と。この新感覚、バンコクを訪れた際はぜひ体験してほしい。